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Vercel無料ドメイン設定|DNS・SSL・料金比較2026

読了時間: 約16分

「Vercel ドメイン 無料」で検索する人の9割は、Vercelの無料プランで独自ドメインが使えるかどうかを知りたがっている。答えは「使える」。ただし落とし穴が3つある。

筆者が実際にお名前.comで取得した.jpドメインをVercelに接続してみたところ、設定自体は10分で終わった。ただしDNSレコードの種類を間違えると「Invalid Configuration」の赤字が消えないまま数時間ハマる。この記事では、無料プランのドメイン仕様から、主要レジストラ別のDNS設定手順、Netlify・Cloudflare Pagesとの比較まで、Vercelのドメインを無料で設定するための実務情報をまとめた。

Vercel無料プランのドメイン、結論から

先に結論を3点だけ書く。

1

独自ドメイン接続は無料

Hobbyプランでも独自ドメインの設定に追加料金はかからない。SSL証明書もLet's Encryptで自動発行される。

2

ドメイン「取得」は有料

Vercelが無料でくれるのは.vercel.appのサブドメインだけ。.com.jpは外部レジストラで購入する必要がある。

3

上限は50ドメイン/プロジェクト

Hobbyプランの制約。個人サイトなら十分だが、マルチテナントSaaSには足りない。

.comドメインなら年額1,500〜2,000円。Vercelへのドメイン接続は無料、SSL証明書も無料。この区別を混同した記事がやたら多いので念のため明記した。

無料Hobbyプランのドメイン仕様一覧

2026年4月時点で、Vercelの無料プラン(Hobby)で使えるドメイン関連機能を整理した。Proプラン($20/月)との比較も載せている。

項目 Hobby(無料) Pro($20/月)
独自ドメイン接続 ✅ 可能 ✅ 可能
ドメイン上限/プロジェクト 50個 無制限
SSL証明書 ✅ 自動(Let's Encrypt) ✅ 自動
.vercel.appドメイン ✅ 自動付与 ✅ 自動付与
wwwリダイレクト ✅ 自動設定 ✅ 自動設定
Vercel Registrar ✅ 利用可 ✅ 利用可
商用利用 ❌ 非商用のみ ✅ 商用OK
帯域幅(Fast Data Transfer) 100GB/月 1TB/月

.vercel.appドメイン(デフォルト)

デプロイするとVercelがyour-project.vercel.appを自動で割り当てる。開発・テスト用途なら十分。ただ面接官にポートフォリオを見せるなら独自ドメインのほうが印象は良い。

2026年2月のUI変更で、自動生成ドメインの変更ボタンが以前の場所から移動した。現在はSettings → Domains → Editからプロジェクト名ベースのサブドメインを変更できる。

独自ドメインの上限と制約

Hobbyプランでは1プロジェクトあたり50個までカスタムドメインを追加できる。「50個」と聞くと多そうだが、example.comwww.example.comで2枠消費するため、実質25ドメイン分。個人サイトなら問題にならないが、多言語サイトでサブドメインを分ける場合は計算しておいたほうがいい。

見落としがちな制約

Hobbyプランは非商用利用限定。ドメイン自体は無料で接続できても、そこでAdSenseを貼ったりEC機能を動かすとVercelの利用規約違反になる。商用化するならProプラン($20/月)が必須。詳しくはVercel無料枠の商用利用ガイドを参照。

Vercel Registrarという選択肢

Vercelのドメインを無料で接続する手間すら省きたいなら、Vercel Registrar経由でドメインを購入する手がある。購入と同時にVercelに自動で繋がる。DNS設定は一切不要。

ただし価格面ではお名前.comやCloudflare Registrarのほうが安いケースが多い。.comドメインの場合、Vercel Registrarは年額約$20に対し、Cloudflare Registrarは原価の$10.18で提供している。DNS設定を10分で終わらせる自信があるなら、外部レジストラで取得してVercelに接続するほうがコスパは高い。

独自ドメイン設定の全手順(お名前.com編)

レジストラはお名前.comを例にする。Vercelへのドメイン接続は無料で、他のレジストラでもDNSレコードの考え方は同じだ。Cloudflareを使っている場合は次のセクションまで読み飛ばしていい。

Step 1: Vercel側でドメインを追加

Vercelダッシュボードにログインし、対象プロジェクトを開く。

プロジェクト → Settings → Domains

「Add Domain」ボタンをクリック
→ 取得済みドメインを入力(例: example.com)
→ 「Add」を押下

追加直後は「Invalid Configuration」と赤く表示される。慌てる必要はない。DNS設定がまだ済んでいないだけだ。

この画面に表示されるAレコードのIPアドレスCNAMEレコードの値をメモしておく。2026年4月時点では以下の値が表示される。

Aレコード:   76.76.21.21
CNAMEレコード: cname.vercel-dns.com

Step 2: お名前.comでDNSレコードを設定

お名前.comの管理画面にログインし、対象ドメインのDNS設定画面を開く。追加するレコードは2つ。

レコード種別 ホスト名 用途
A @(空欄) 76.76.21.21 ルートドメイン(example.com)
CNAME www cname.vercel-dns.com wwwサブドメイン

ハマりポイント

お名前.comでは「ホスト名」欄にルートドメインの場合空欄(または@)を入力する。ここにexample.comとフルで入力するとexample.com.example.comという二重ドメインになり接続できない。筆者が検証した際も最初このミスで30分ロスした。

Step 3: SSL証明書の自動発行を確認

DNSが浸透すると、VercelがLet's Encryptから証明書を自動で取得する。早ければ数分。遅くて48時間。

VercelのDomains画面で「Valid Configuration」のチェックマークが付き、鍵マークが緑になれば完了。https://example.comでサイトにアクセスできることを確認する。

✅ 正常な状態

  • Domains画面にチェックマーク表示
  • httpsでアクセス可能
  • wwwから非wwwへリダイレクト動作

❌ 異常な状態

  • Invalid Configurationが24h以上継続
  • httpsでアクセスすると証明書エラー
  • www付きでアクセスすると404

レジストラ別DNS設定の違い

お名前.com以外のレジストラでVercelにドメインを無料で接続する方法を簡潔にまとめる。AレコードとCNAMEの値はどのレジストラでも同じ。UIの違いだけだ。

Cloudflare Registrar

Cloudflareでドメインを管理している場合、DNS設定は管理画面の「DNS」タブから行う。注意点が1つ。Cloudflareのプロキシ機能(オレンジの雲マーク)をオンにすると、VercelのSSL証明書発行が失敗する場合がある。

Cloudflare DNS設定:
  Type: A     | Name: @   | Content: 76.76.21.21      | Proxy: OFF(灰色の雲)
  Type: CNAME | Name: www | Content: cname.vercel-dns.com | Proxy: OFF(灰色の雲)

※ Proxy statusを「DNS only」にすること。Proxiedだと証明書が競合する

Cloudflareのドメインをお名前.comから移管してきた場合、TTLはAutoのままで問題ない。筆者がCloudflare経由で接続した際は、DNS設定から3分でVercel側が「Valid」に変わった。3分 vs 30分。Vercelの無料ドメイン設定でCloudflareに移管する理由の一つがこれだ。

ムームードメイン

ムームードメインの場合、コントロールパネル → ドメイン操作 → ムームーDNS → カスタム設定に進む。設定内容はお名前.comと同じだが、ホスト名の欄が少し違う。ルートドメインの場合は空欄のまま登録できる。

AWS Route 53

Route 53を使っている場合は、Hosted Zoneにレコードを追加する。Route 53ではAレコードを「Alias」として設定できるが、Vercel向けには通常のAレコード(非Alias)で76.76.21.21を指定する。TTLは300秒(5分)を推奨。

wwwリダイレクトとサブドメイン設定

wwwあり・なしを統一しないと、Googleのインデックスが分散して検索順位が落ちる。Vercelは308リダイレクトを自動で設定するが、プライマリをどちらにするかは自分で決める必要がある。

www付き → www無しへの統一

Vercelでルートドメイン(example.com)を追加すると、www.example.comからのアクセスは自動的に308リダイレクトされる。Google検索のインデックスが分散しないので、SEO対策の手間が1つ減る。

逆に「wwwありを正規化したい」場合は、Vercelのドメイン設定でwww.example.comをプライマリに設定すれば良い。ルートドメインからwww付きへリダイレクトされるようになる。

サブドメインでの運用

ブログだけVercelに置いてblog.example.comで運用したいケースもある。この場合、CNAMEレコードだけで接続できる。

DNSレコード:
  Type: CNAME | Name: blog | Content: cname.vercel-dns.com

Vercel側:
  Settings → Domains → 「blog.example.com」を追加

Aレコードは不要。サブドメインならCNAME1本で済むので、設定はルートドメインより簡単だ。

MXレコードとの共存(メールが消える問題)

ネームサーバーをVercelに切り替えると、既存のMXレコードが無効になりメールが届かなくなる場合がある。Vercelのドメイン設定を無料で済ませようとして、ここで詰む人が意外に多い。

対策は2つ。

方法A: DNSレコード方式を使う

ネームサーバーは既存のまま(お名前.comやCloudflare)にしておき、A/CNAMEレコードだけ追加する。メール関連のMXレコードに一切触れないので、最も安全。この記事で解説している方法はこちら。

方法B: Vercel DNSにMXも追加する

ネームサーバーをVercelに切り替えた上で、Vercel DNS管理画面にMXレコードを手動で追加する。設定を忘れると独自ドメインのメールが全て消失する。

自分ならA/CNAME方式を選ぶ

ネームサーバー切り替えは設定が楽だが、メール・SPF・DKIMを含む全DNSレコードの移行が必要になる。個人ブログ程度ならA/CNAMEレコード方式のほうがリスクが低い。

無料ホスティング3社のドメイン機能比較

Vercelの無料ドメイン機能は便利だが、他のホスティングサービスではどうか。ドメイン関連の機能に絞って3社を比較した。

項目 Vercel(Hobby) Netlify(Free) Cloudflare Pages(Free)
独自ドメイン ✅ 50個/プロジェクト ✅ 制限なし ✅ 制限なし
SSL証明書 自動(Let's Encrypt) 自動(Let's Encrypt) 自動(Cloudflare証明書)
wwwリダイレクト 自動 自動 手動(Redirect Rules)
DNS設定の手軽さ A + CNAME A + CNAME(またはNS) CNAME のみ(同社DNS利用時は自動)
帯域幅 100GB/月 100GB/月 無制限
商用利用(無料プラン) ❌ 非商用のみ ✅ 商用可 ✅ 商用可
ドメイン購入サービス あり(Vercel Registrar) なし あり(Cloudflare Registrar、原価販売)

Vercelだけ商用NGだ。個人ブログにAdSenseを貼りたい、ポートフォリオにアフィリエイトリンクを置きたいという場合、Vercel Hobbyプランでは規約上アウトになる。正直、ここが一番ひっかかるポイントで、Vercelの無料ドメイン設定が簡単でも商用利用できないなら選択肢から外れるケースは多い。

帯域幅の面ではCloudflare Pagesが「無制限」で群を抜いている。ドメイン設定の手軽さもCloudflare DNSを使っていればCNAMEすら不要(自動連携)。自分がこれから個人サイトを立てるなら、ドメイン周りのコスパはCloudflareが最も高い。ただしNext.jsのSSRやEdge Functionsを使う場合、Cloudflare PagesのVercel互換レイヤーはまだ完全ではなく、next/imageの最適化やISRが動かないケースがある。Next.jsを本番で使うならVercel一択。それ以外のフレームワークならCloudflareで十分だ。

フロントエンド開発のホスティング選びについてはVercel無料デプロイガイドで詳しくまとめている。

トラブルシューティング:DNS設定エラー対処

Vercelの無料ドメイン設定でハマるのはほぼ3パターン。残りはその亜種だ。

Invalid Configurationが24時間以上消えない

原因の90%はDNSレコードの設定ミス。確認すべき点を順に挙げる。

  • AレコードのIPアドレスが76.76.21.21になっているか(古い記事では別IPが記載されている場合がある)
  • CNAMEの値がcname.vercel-dns.comになっているか(末尾のドットを含めるレジストラもある)
  • ホスト名欄にフルドメインを入力していないか(example.comではなく@または空欄)
  • Cloudflareを使っている場合、Proxy(オレンジの雲)がOFFになっているか

DNSの浸透確認には以下のコマンドが使える。ターミナルで実行してVercelのIPが返ってくれば、DNS側は正常だ。

# ルートドメインのAレコード確認
dig example.com A +short
# 期待値: 76.76.21.21

# wwwサブドメインのCNAME確認
dig www.example.com CNAME +short
# 期待値: cname.vercel-dns.com.

SSL証明書が発行されない

DNS設定が正しいのにSSL証明書がいつまでも発行されないケース。よくある原因は以下の2つ。

原因1: CAA レコードの制限

ドメインにCAA(Certificate Authority Authorization)レコードが設定されていて、Let's Encryptが許可リストに入っていない場合、証明書発行がブロックされる。CAAレコードにletsencrypt.orgを追加するか、CAAレコード自体を削除する。

原因2: Cloudflare Proxy ON

Cloudflareのプロキシが有効だと、VercelがHTTPチャレンジで証明書を発行できない。Proxy statusを「DNS only」に変更する。証明書発行後にProxyを戻すのはOK。

リダイレクトループが起きる

ブラウザに「このページはリダイレクトが多すぎます」(ERR_TOO_MANY_REDIRECTS)と表示されるケース。Cloudflare経由でVercelに接続している場合に頻発する。

原因はCloudflare側のSSL設定が「Flexible」になっていること。FlexibleだとCloudflare→Vercel間がHTTPになり、VercelがHTTPSにリダイレクト → Cloudflareが再度HTTPで接続 → 無限ループ。

Cloudflare管理画面:
  SSL/TLS → Overview → 「Full (strict)」に変更

※ 「Flexible」→「Full (strict)」に変えるだけでループが止まる

Proプランに上げるべきタイミング

Vercelのドメインは無料プランで全く問題なく接続できる。Proに上げるべきかどうかは、ドメインの問題ではなく「何に使うか」で決まる。

Hobbyのままで良い

  • 個人ブログ(広告なし)
  • ポートフォリオ
  • OSSプロジェクトのデモ
  • 学習・実験用サイト

Proを検討

  • 月間PV 3〜5万超え
  • チーム開発が必要
  • ビルド時間45分超え
  • 帯域100GB/月に近づいた

Pro必須

  • AdSense等の広告掲載
  • EC・課金機能あり
  • クライアント向け納品
  • SLA保証が必要

Vercelの料金体系について詳しくはVercel無料枠2026|Hobbyの上限と商用NGの線引き

よくある質問

Q. Vercelのドメインは無料で使える?

xxx.vercel.app形式なら完全無料。独自ドメイン(.comや.jp)は外部で購入が必要で、年額1,500〜10,000円程度かかる。Vercelへの接続設定とSSLは無料。

Q. DNS設定がわからない。ネームサーバー切り替えのほうが簡単では?

簡単ではあるが、メールのMXレコードやSPFレコードも移行が必要になる。独自ドメインのメールアドレスを使っているなら、A/CNAME方式のほうが安全。メールを使っていないなら、ネームサーバー切り替えでも問題ない。

Q. 1つのドメインで複数のVercelプロジェクトを運用できる?

ルートドメインは1プロジェクトにしか紐づけられないが、サブドメインで分ければ複数プロジェクトを運用できる。app.example.comをプロジェクトA、blog.example.comをプロジェクトBに割り当てる構成が一般的だ。

Q. ドメイン設定後にプロジェクトを別のVercelアカウントに移せる?

移せる。ただし移行先で改めてドメインを追加する必要がある。移行元でドメインを削除 → 移行先で追加の手順。DNS設定はそのまま使えるのでレジストラ側の変更は不要。

Q. Vercelの無料プランが終了する可能性は?

2024年にHobbyプランの帯域幅が1TBから100GBに縮小された前例がある。完全廃止の兆候は今のところないが、無料枠の制限は段階的に厳しくなる傾向にある。Cloudflare Pagesを代替候補として把握しておくのは合理的だ。

まとめ

Vercelの無料プランでドメインを使うなら、押さえておくべきことは3つだけ。

  1. 接続は無料、取得は有料。Vercelに独自ドメインを紐づける作業に追加料金はかからない。ドメイン自体は外部レジストラで年額1,500〜2,000円程度で購入する。
  2. DNS設定はA + CNAMEの2行だけ。AレコードにVercelのIP、CNAMEにcname.vercel-dns.com。SSLはLet's Encryptが自動発行。
  3. 商用利用はProプラン必須。Hobbyプランは非商用限定。AdSenseやアフィリエイトを置くなら月$20のProに上げる。

Vercelの無料ドメイン設定は10分で終わる。DNS浸透の待ち時間が最大48時間。DNSの浸透は引越しの住所変更通知のようなもので、自分の住所は変わっても郵便局の名簿が更新されるまでに時間がかかる。それでも詰まったらVercel公式のDiscordが一番早い。スレッドにdigの結果を貼ると解決が速い。

ドメインはCloudflare Registrarで取得してVercelに無料で接続するのが今は一番楽だ。原価販売で安く、DNS浸透も3分で終わる。

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