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Vercel独自ドメイン料金|プラン別コスト検証2026

読了時間: 約16分

Vercelに独自ドメインを設定すること自体は無料。Hobby・Pro・Enterprise、どのプランでも追加料金なしでカスタムドメインを紐づけられる。ただし「ドメイン設定=タダ」と「サイト運用が無料」はまったく別の話だ。

月間PVが1万を超えたあたりから帯域超過料金が静かに積み上がり、気づけば月額$20のProプランを超える請求が来ていた——こういう報告はRedditやZennで珍しくない。実際にVercelの公式料金表を読み込み、各プランで独自ドメインを運用した場合の「本当のコスト」を洗い出した。

Vercel料金プラン一覧(2026年4月時点)

Vercelの独自ドメイン料金を一言でまとめると「設定料ゼロ、運用コストはプラン次第」。3つの料金プランがあり、独自ドメインの追加はどのプランでも無料だが、��域・ビルド時間・商用利用の可否で実際に払���金額が大きく変わる。電気代と同じ二部料金制——基本料+使った分だけ上乗せ——と考えるとわかりやすい。

項目 Hobby(無料) Pro($20/月〜) Enterprise(要問合せ)
月額基本料金 $0 $20/ユーザー カスタム
帯域(Fast Data Transfer) 100 GB/月 1 TB/月 カスタム
Edge Requests 1,000,000/月 10,000,000/月 無制限
ビルド時間 100時間/月 400時間/月 カスタム
独自ドメイン数 50/プロジェクト 50/プロジェクト 無制限
SSL証明書 自動発行(無料) 自動発行(無料) カスタム証明書対応
商用利用 不可
同時ビルド数 1 12 カスタム

Proプランは2025年9月にクレジット制に移行した。月額$20に$20分の利用クレジットが付属し、超過分だけ従量課金される仕組みだ。つまり基本料金の範囲内でほとんどの個人〜小規模チームは収まる設計になっている。

ただしHobbyプランの「商用利用不可」は見落としがち。独自ドメインでブログを運営し、広告収入やアフィリエイト収入を得る時点でグレーゾーンに入る。この線引きについてはVercel無料枠の商用NGの境界線で詳しく解説している。

独自ドメインにかかるコスト内訳

「Vercel 独自ドメイン 料金」で調べている人の多くが見落とすのは、コストがVercel・レジストラ・超過料金の3層に分かれている点だ。Vercelの独自ドメイン設定料はゼロだが、トータルの料金はそれだけでは決まらない。

Vercel側のドメイン設定コスト:完全無料

Vercelのダッシュボードで独自ドメインを追加する操作自体には課金が発生しない。Hobby・Pro・Enterprise問わず同じだ。SSL証明書もLet's Encrypt経由で自動発行されるため、証明書代もゼロ。

つまりVercelに払う「ドメイン設定料」は存在しない。

ドメイン取得・維持費用(レジストラへの支払い)

独自ドメインを使うには、当然ドメインの取得が必要。これはVercelとは無関係で、レジストラ(ドメイン販売業者)に支払う費用だ。

TLD(ドメイン末尾) 取得費用(初年度) 更新費用(2年目〜) 代表的なレジストラ
.com 約1,400〜1,800円 約1,600〜2,000円/年 お名前.com / Cloudflare Registrar
.jp 約2,800〜3,500円 約3,000〜4,000円/年 お名前.com / ムームードメイン
.dev / .io 約2,000〜4,000円 約2,500〜5,000円/年 Google Domains* / Namecheap
.app 約1,800〜2,500円 約2,000〜3,000円/年 Cloudflare Registrar / Namecheap

ドメイン取得の詳細はお名前.com完全ガイドを参照。Cloudflare Registrarを使えば原価販売なので年間更新費を数百円安くできる。

DNS設定にかかるコスト

VercelにカスタムドメインをつなぐにはDNSレコードの設定が必要。設定方法は2パターンある。

パターンA:Vercel DNSを使う

ネームサーバーをVercelに向ける方式。設定が楽でCDN最適化の恩恵を最大限受けられる。追加料金なし。

コスト: 無料

パターンB:外部DNS + CNAME

Cloudflare DNSなど外部サービスのまま、CNAMEレコードでVercelに向ける方式。既存のDNS設定を維持できる。

コスト: 無料(Cloudflare DNS無料枠)

どちらの方式でもDNS設定自体に料金は発生しない。Vercel無料ドメイン設定の手順で具体的なDNSレコードの書き方を解説している。

Hobbyプラン(無料)で独自ドメインを運用する条件

「Vercelで独自ドメインを使いたいが料金はかけたくない」——その条件を満たすのがHobbyプラン。ただし3つの制約がある。

制約1:商用利用は規約違反

VercelのHobbyプランは非商用・個人利用に限定される。ブログに広告を貼る、ECサイトを運営する、クライアント案件のサイトを置く——いずれもProプラン以上が必要だ。

とはいえ実態として、月数百円のアドセンス収入程度で即BANされた報告はない。ただし規約上はNGなので、収益化を考えるなら最初からProプランを選ぶ方が精神衛生上も良い。

制約2:帯域100GB/月の壁

Hobbyの帯域上限は月100GB。Next.jsの静的サイトなら1ページあたり100-300KBほどだから、月間30万PV程度までは理論上耐えられる計算になる。

ただし画像が多いサイトや、ISR/SSRを多用するサイトでは1リクエストあたりの転送量が跳ね上がる。画像最適化なしで1ページ1MBなら、月10万PVで100GBに到達する。

制約3:チーム開発不可・ビルド1並列

Hobbyプランはシングルユーザー専用。共同編集者をプロジェクトに招待できない。ビルドも1件ずつの逐次処理なので、更新頻度が高いとデプロイ待ちが発生する。

Hobbyプランで独自ドメインが向いているケース

  • ・ポートフォリオサイト(収益化なし)
  • ・個人の技術ブログ(広告なし)
  • ・プロトタイプの公開テスト
  • ・学習用のサイト構築

ポートフォリオを独自ドメインで公開したいだけなら、Vercel Hobbyは最強の選択肢だ。年間コストはドメイン代の1,500〜3,000円のみ。React個人開発アイデア10選で紹介しているようなプロジェクトを公開するには十分すぎる。

Proプラン月額$20のコスパ検証

Vercelで独自ドメインの商用サイトを運営する場合、最低限必要なのがProプラン。料金は月額$20(約3,000円)。この$20で何が手に入るのか数字で検証する。

$20で得られるリソース量

Proプランの$20には$20分の利用クレジットが内包されている。つまり基本料金を払った時点で、以下のリソースが使える。

1 TB

帯域(Fast Data Transfer)

Hobbyの10倍

1,000万

Edge Requests/月

Hobbyの10倍

400時間

ビルド時間/月

Hobbyの4倍

月間PV別のコスト目安

静的サイト(1リクエストあたり平均200KB)を想定して試算した。

月間PV 推定帯域 Proプラン内で収まるか 月額コスト
〜50万PV 約100 GB 余裕 $20のみ
100万PV 約200 GB 余裕 $20のみ
500万PV 約1 TB ギリギリ $20〜$25
1,000万PV 約2 TB 超過 $20 + $150超過

月間100万PV以下のサイトなら、Proプランの$20(年間約36,000円)だけで独自ドメイン+商用運営が可能。レンタルサーバーのビジネスプラン(月2,000〜3,000円)と比較しても遜色ない。

むしろNext.jsのISRやEdge Functionsをフル活用できる点を考えると、Next.js開発をしているなら圧倒的にVercelが合理的だ。

隠れコストと超過料金の落とし穴

Vercelの独自ドメイン料金はProプランの$20/月で完結すると思いきや、そうならないケースがある。公式料金ページの下部に小さく書かれている超過料金の単価を洗い出した。

帯域超過:$0.15/GB

Proプランの1TBを超えた瞬間から、1GBあたり$0.15の従量課金が始まる。$75。500GBオーバーするとこの額が月額に上乗せされる。

Zennで「月$20のはずが$300超えた」という報告を検証したところ、原因はほぼ帯域超過だった。大容量の画像を最適化せずにホストしていたケースが大半を占める。

Serverless Functions:CPU時間課金

APIルートやSSRを使っている場合、Serverless Functionsの実行時間でも課金される。

Serverless Functions 超過料金(Pro):
- CPU時間: $0.128 / CPU-hour
- メモリ時間: $0.0106 / GB-hour
- 呼び出し: $0.60 / 100万回

Edge Functions 超過料金:
- リクエスト: $2.00 / 200万回(1,000万回の無料枠超過後)

静的サイト(HTMLのみ)ならServerless課金はゼロ。逆にNext.jsのApp RouterでSSRを多用しているサイトは要注意だ。

Analytics・Speed Insights:追加$10/月〜

Vercel独自のアクセス解析「Web Analytics」とパフォーマンス計測「Speed Insights」は、Proプランでも基本無料だが、データポイント上限を超えると追加$10/月が発生する。

Google Analyticsで代替すればこのコストは完全に回避できる。

超過料金を防ぐ設定

VercelダッシュボードのSettings → Billing → Spend Managementで月額上限を設定できる。上限到達後は超過課金ではなくサービスが一時停止する挙動を選べるので、予想外の請求を物理的にブロック可能。

Vercel vs Cloudflare Pages vs Netlify|ドメイン運用コスト比較

Vercelの独自ドメイン料金が適正かどうかは、競合サービスと並べて初めて判断できる。独自ドメインで静的〜JAMstackサイトを運営���る前提で、3社のコスト構造を比較した。

項目 Vercel Pro Cloudflare Pages(Free) Netlify Pro
月額 $20/ユーザー $0 $19/ユーザー
帯域 1 TB 無制限 1 TB
帯域超過 $0.15/GB なし $55/100GB
カスタムドメイン数 50/プロジェクト 無制限 無制限
SSL 自動(無料) 自動(無料) 自動(無料)
商用利用(無料枠) 不可 不可
Next.js最適化 最高(公式) 良好(@cloudflare/next-on-pages) 良好(プラグイン)

コストだけを見ればCloudflare Pagesが圧勝。帯域無制限・商用OK・無料。ドメインもCloudflare Registrarで原価購入できる。

ではなぜVercelを選ぶのか。答えはNext.jsとの統合度だ。ISR・Middleware・Edge Runtime・Image Optimization——これらがデプロイするだけで最適に動くのはVercelだけ。Cloudflare Pagesでは一部機能に制約がある。

自分ならこう選ぶ:静的サイトやHugo/Astroで構築するなら迷わずCloudflare Pages。Next.jsのフル機能を使いたいならVercel Pro。コストと機能のトレードオフは明確だ。

このサイト(AI Career Japan)はCloudflare Pagesで運営

参考までに、本サイトは静的HTML + Tailwind CSSの構成でCloudflare Pagesを利用している。独自ドメインの年間コストは約1,500円(.jpドメイン)のみ。ホスティング費用はゼロ。月間数万PVでも帯域課金の心配がない。

ケース別料金シミュレーション

Vercelの独自ドメイン料金が「結局いくらなのか」を3つのサイト構成で試算した。ドメイン代(.com想定、年間約2,000円)を含めた年間の実質出費だ。

ケース1:個人ポートフォリオ(月5,000PV)

構成

  • ・Next.js静的エクスポート
  • ・画像10枚程度
  • ・SSR/APIルートなし
  • ・収益化なし

年間コスト

約2,000円/年

Vercel Hobby($0)+ .comドメイン代のみ

ケース2:副業ブログ(月3万PV、広告あり)

構成

  • ・Next.js + ISR
  • ・画像多め(記事あたり5-10枚)
  • ・AdSense広告配置
  • ・アフィリエイト収入あり

年間コスト

約38,000円/年

Vercel Pro($20×12=$240≒36,000円)+ ドメイン代。商用利用のためPro必須

副業ブログで月3万PVなら、アドセンスで月5,000〜10,000円程度の収入が見込める。Vercel Pro代は十分ペイする。生成AIで月5万稼ぐ副業10選で紹介しているAIブログ副業なら、回収はさらに早い。

ケース3:スタートアップのWebアプリ(月50万PV)

Next.js App Router(SSR多用)、APIルート20本以上、チーム3名の構成。月間帯域200-500GB想定で請求内訳を分解するとこうなる。

月次請求の内訳(Vercel Pro × 3名):
  基本料:      3名 × $20 = $60/月
  Serverless:  CPU超過 $20〜50/月(SSR量に依存)
  帯域:        200〜500GBはPro含有1TB内 → $0
  Analytics:   GA4で代替すれば $0
  ---
  月額合計:    $60〜110
  年額換算:    $720〜1,320(約108,000〜198,000円)+ ドメイン代

稟議に出すなら「年間15〜20万円」で見積もっておけば安全だ。AWSやGCPでECS/Cloud Runを運用する場合と比べると半額以下に収まるケースが多い。

チーム開発でSSRを多用する場合、Serverless Functions の CPU時間が意外に積み上がる。3名体制で月$60の基本料+超過$20-50程度を見込んでおくと安全だ。

コスト最適化の実践テクニック

帯域超過で$300請求された事例は防げた。Vercelの独自ドメイン料金を抑える対策は全部で5つ、うち3つは設定変更だけで済む。

1. 画像はCloudflare R2やS3に逃がす

帯域超過の最大要因は画像だ。Vercelのアセットとして配信せず、外部CDN(Cloudflare R2は帯域無料)に画像を置けば、Vercel側の帯域消費を50-80%削減できる。

# next.config.js で外部画像ドメインを許可
module.exports = {
  images: {
    remotePatterns: [
      {
        protocol: 'https',
        hostname: 'images.example.com', // R2のカスタムドメイン
      },
    ],
  },
}

2. Spend Managementで上限設定

Vercelの超過請求は月末に気づいても返金されない。事前にここだけ設定しておく。

Settings > Billing > Spend Management
  └─ Monthly Budget: $30(推奨: 基本料の1.5倍)
  └─ Action on limit: Pause(超過時にデプロイ停止)

これだけで月$300の請求が来る事故を100%防げる。設定に1分もかからない。

3. SSRを減らしてISR/SSGに寄せる

リクエストごとにサーバーが動くSSRは、Serverless Functions の課金対象。更新頻度が低いページはISR(Incremental Static Regeneration)に切り替えるだけでCPU時間が激減する。

revalidateを3600(1時間)に設定すれば、毎時1回だけ再生成し、残りはキャッシュ配信。コストはSSRの1/1000以下になる。

4. Vercel Analyticsを切ってGA4を使う

Vercel Web Analyticsはデータポイント超過で追加$10/月が発生する。GA4(無料)で同等以上の分析が可能なので、コスト削減なら切り替えて問題ない。

5. ドメインはCloudflare Registrarで取得

ドメインの年間更新費を最小化するなら、Cloudflare Registrarがベスト。卸値(ICANN原価)で提供するため、.comなら年間$9.77(約1,500円)。マークアップなし。

お名前.comのガイドで比較しているが、更新費だけで年間500〜1,000円の差が出る。10年運用すれば5,000〜10,000円。ドメイン���管の手間は30分程度なので十分ペイする。

注意:Hobby→Proへの移行タイミング

Hobbyプランで商用利用してVercelに検知されると、プロジェクトが停止する可能性がある。収益が月1,000円を超えたらProへの移行を検討すべきだ。移行自体はダッシュボードからワンクリックで完了する。

よくある質問

Vercelで独自ドメインを設定するのに料金はかかる?

かからない。Hobby(無料)プランでもPro/Enterpriseでも、Vercel側のドメイン追加設定は完全無料。費用が発生するのはドメインのレジストラへの年間更新料(.comで約2,000円/年)だけだ。

Hobbyプラン(無料)で独自ドメインのブログを商用運営できる?

規約上はNG。Hobbyプランは「非商用・個人利用」に限定されている。AdSenseやアフィリエイトで収益を得るならProプラン($20/月)への移行が必要。実際にHobbyプランで商用運営して停止されたケースも報告されている。

Proプランの$20/月で月何PVまで耐えられる?

静的サイトなら月100万PV以上。帯域1TB(Pro含有分)は、1ページ200KBの静的サイトで約500万PVに相当する。SSRを多用する場合はServerless Functions課金が別途発生するため、月50万PV程度が実質的な境界線になる。

Vercelで独自ドメインのSSL証明書は有料?

無料。全プランでLet's Encryptによる自動発行・自動更新が含まれる。証明書の手動管理は不要。

VercelとCloudflare Pages、独自ドメイン運用はどっちが安い?

Cloudflare Pagesが圧倒的に安い。帯域無制限・商用利用可で月額$0。ただしNext.jsの一部機能(Middleware、Image Optimization等)に制約があるため、Next.jsフル活用ならVercel Proの$20/月を払う価値がある。静的サイトやAstro/Hugoならコスト面でCloudflare一択。

Vercelの超過料金を防ぐ方法は?

Spend Management機能で月額上限を設定する。Settings → Billing → Spend Managementから設定可能。上限到達時にデプロイを一時停止する挙動を選べば、予想外の請求を物理的にブロックできる。

まとめ:Vercel独自ドメインの「本当の料金」

Vercelでの独自ドメイン設定自体は無料。コストが発生するのは以下の3層だ。

第1層:ドメイン代

年1,500〜4,000円

レジストラへの支払い

第2層:プラン料金

$0〜$20/月

商用ならPro必須

第3層:超過料金

$0〜数百$/月

帯域・Serverless超過

個人のポートフォリオ→年間2,000円。副業ブログ→年間38,000円。スタートアップ→年間10万円超。用途によって10倍以上の差が出る。

自分ならこう判断する。Next.jsを使うなら素直にVercel Pro。静的サイトならCloudflare Pagesで$0運用。迷ったらまずVercel Hobbyで始めて、商用化のタイミングでProに移行すればいい。

独自ドメインの設定手順はVercel無料ドメイン設定ガイド、Hobbyプランの制限についてはVercel無料枠の全体像で詳しく解説している。デプロイ手順から始めたい場合はVercel無料プランの全てを参照してほしい。